講師よもやま話
時は金なり、時計は?

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井刈純子(いかりじゅんこ)
定期講習講師(事故例、法令)
電気管理技術者(個人事業主)
中部電気管理技術者協会会員

   新卒の会社で、先輩に購入を勧められたのは『腕時計』です。
   ビジネスパーソンの身だしなみとしてではありません。
   電気設備の仕事に時間はとても重要だからです。ビルや工場の停電作業。お客様に全ての業務を停止して頂いて行います。約束した時間を5分超過しただけで、重大なクレームに繋がります。

 また、万が一に電気設備の事故が起きた場合にも必要です。事故が発生時、通報時、現場に着いた時間、復旧時間、全て報告書に記載します。病院など、携帯電話で確認するという手段が使えない現場もあります。

  「どんな腕時計でもいいから、必ず身に着けておきなさい」と有難いアドバイスを貰いました。

   あれから(約)30年!アラフィフになった今も、技術者の必需品として腕時計を身に着けております。そんな、私の腕時計は『ホームセンターの1000円』の品です。

 言い訳させて下さい!ものすごく頻繁に壊れるんです!!
   仕事柄、屋外作業が多いです。雨が降ってきたからといって、いちいち外したりしません。しかも、そこら中にぶつけます。気がつけば盤面のガラスにひびが入っていたり、針が止まったりしています。

    数カ月ごとに購入する時計に、高いお金は払えません!!
   こう主張すると、大抵は言われます。

  「安い時計だから、壊れるんじゃないの?丈夫なのを買えばいいのに」

 ふたたび、言い訳させてください!
   無くすんです!!

 電柱に登ったり、変圧器に手を突っ込んだり。腕時計を外さなければいけない作業は意外に多いです。ジャマにならない場所に置いておき、そのまま忘れた事が複数回。そのため、無くしても壊しても苦にならない価格の腕時計を選んでいます。

 先日、つい魔が差して同年代の腕時計の平均価格をネットで調べてみました。
 『10万円~50万円』
   そっと、サイトを閉じました。

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