講師よもやま話
現代版 うさぎとかめ

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井刈純子(いかりじゅんこ)
定期講習講師(事故例、法令)
電気管理技術者(個人事業主)
中部電気管理技術者協会会員

 私の仕事は電気設備の保守管理の仕事です。屋外作業が主です。

 そんな私は、小学校のかけっこが毎回ビリでした。
 逆上がりが出来たことはなく、跳び箱の4段が飛べない。短距離走だけでなく、長距離も最後方。

 中学以降のクラスマッチでは、一番迷惑をかけない競技は何かを必死に選んでいました。

 それにも関わらず、選んだ職種は屋外作業が多い技術者。

 当然、周囲は必死に止めました。両親だけでなく学校の先生たちまで。 

 それでも思い込んだら一直線なのは昔から。周囲の心配をよそに工業高校に入学。片道10Kmを自転車通学しました。

 高校で入った部活は陸上部。それまでは文化部でした。しかし、ただでさえ女子という事で就職には不利。すこしでも心証を良くしようという打算的動機です。

 しかし不純な動機の生徒に、世の中は甘くはありません。

    個人競技だから大丈夫だろうと考えていましたが、基礎体力作りは部員全員で行います。私の高校の陸上部はそこそこ強豪だったので指導は大変厳しかったです。

 それでも内申書のために、毎日サボらず頑張りました。

   苦労して入社した会社は、体力が必要な現場業の多い仕事でした。

   電柱に15分で登れとか、30kgの機器を三階の屋上まで階段で運べとか。上司の怒鳴り声を聞きつつ必死に仕事しました。

 これでも、女子として配慮して貰ってました。

    男性の同僚は電柱の昇降に10分以上かけたら、やはり怒声を浴びせられていました。また50kgぐらいの機器なら一人で持ち運びしてました。

 あれから約30年。機器も軽くなりましたし、電柱を昇ることも減りました。しかし、それでも他業種の同世代と比べると、身体を動かす仕事が多い日々です。

    そんななか最近の出来事です。休日に遊びに行ったイベント会場。バランス感覚を測るブースを発見。

 面白そうと試したら、20代と実年齢より20歳ほど若い結果が……

 「筋肉量も測定できる機械もありますよ」

   と綺麗なスタッフのお姉さんに誘導され測定。こちらも20代……

 

    あれっ?もしかして私の運動音痴、治ってるんでしょうか?今の私、亀じゃなくて兎?

 

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